※1970年代〜くらいの文献です。現代では不適切な文面、表現もあるかと思いますが、当時のまま明記しますのご了承願います。不快な思いをされる方はお控えください。
日本の古代ではヒゲは秀毛(ヒゲ)と描いて、からだの装飾として尊重していたことが「神代記」という古書に出ています。古代の美男といわれるスサノオノキコトは八拳(やつか)のヒゲを生やしていました。それが罪を犯したため、懲らしめられたという話があります。罪が軽かったらヒゲだけですんだのではなく、死よりつらい罰だったと考えられるのです。ヒゲを切られる事は男にとって不名誉そのものだったと考えられます。
奈良時代から平安時代にかけても鬚撫(もげなで)という言葉が盛んに使われていました。ヒゲを生やした男が多かったことがわかります。この時代は所謂天神ヒゲが流行だったので、アゴヒゲが多く下ヒゲがないと不幸になるとさえ言われたそうです。
武を尊ふ気風が盛んであった鎌倉時代にはヒゲが大流行しました。源頼朝など上位の人々は天神ヒゲの変形で威厳を示しています。武士は天神ヒゲは勢いがないと嫌っていました。
口のあたりから両頬にかけて鎌形のヒゲ、八字ヒゲをつけていたのです。
室町時代、戦乱に明け暮れた戦国時代はヒゲがはばをきかせていました。足利歴代将軍がふさふさしたヒゲを生やしているのが絵に残っています。武士の間では鐘道(しょうぎ)ヒゲが喜ばれました。武田信玄の鎌ヒゲは見事だし山中鹿之助のヒゲは針のように鋭く、ふすま障子を突き刺したとも言われています。武士以外でも僧侶、職人たちもヒゲを生やしていました。ヒゲのない男たちは不具者か臆病ものと罵られ、ついに決闘して2人とも死んだという記録さえ残っています。
安土桃山時代も引き続き豪勇外観をヒゲで表現していました。豊臣秀吉は朝鮮出兵のため九州の名護屋(いまの佐賀県)に行った時「大ヒゲ」というつけヒゲをつけていたlことが記録に残っています。ヒゲの鬼将軍といわれた加藤清正も「大ヒゲ」をつくらせていました。
江戸時代にはヒゲを生やす風習は根強く残っていました。70年ほど経った寛文10年(1670)に幕府はヒゲ男の多いことにたまりかねたかヒゲ禁止令を出しています。
「老者でなければヒゲを存してはいけない」、「若者たちのヒゲを蓄えるのは曲事である」というのです。
そのためか武士をはじめ一般にヒゲを剃ることが盛んになって行きました。ところが下郎とか若衆と呼ばれる男たちの間でヒゲ剃りに反抗するようにヒゲを競うことが流行したのです。ヒゲの生えない男は松脂をロウに混ぜて油でかためたつくりヒゲをコヨリで耳からかけていました。中にはスミで顔にヒゲを描いた男もいたそうです。
幕府は16年後の貞享3年(1686年)に2度目の禁止令を出しました。その後大名の家来などは「三日月代」と言って四日目には頭髪とヒゲを剃るようになったのです。
それでも喪中50日間はヒゲが許されていました。一般人も七日ごとにヒゲを剃るようになっていきました。下郎とか若衆にはヒゲ禁止令の効果がなかったので幕府はヒゲを生やした男を捕らえて刑罰を与えたのです。次第にヒゲを剃るようになりました。男の全てがヒゲを剃るようになったのは元禄(1688〜1703年)の頃ではないかといわれています。
明治時代になると散髪令と廃刀令が発布され次第にまげを切る人が増えて行きました。ヒゲを禁止する法令もなく洋服が導入されてヒゲを生やすのが流行したのです。はじめ官吏(官員)がヒゲを生やし、学者、教員、軍人に普及しました。明治中期からはそれぞれ職業によってヒゲのスタイルがわかれました。
官員ヒゲ、軍人ヒゲ、警官ヒゲなどと呼ばれていたのです。
明治末期には「車夫、馬丁から飴売り、道路掃除人にいたるまで蓄髭した」といわれ人々は自分の好むようにヒゲを生やしました。
ヒゲの流行は大正時代、昭和にかけておさまっていきます。外国との緊張が高まってくるとヒゲは軍人や政治家、そのほか限られた人たちのものになりました。昭和20年太平洋戦争の後、復興に取りかかる前、生活の困苦が続きより清潔にと心がけるためかほぼヒゲなし社会となったのです。その後、経済の高度成長期が実現し昭和45年頃からほんの一部だが、若者や芸術家、特殊な職業の人々の間にヒゲが見られるようになりました。
1980年代に入りエネルギー問題や貿易摩擦、経済の安定成長などによってゆっくりした不安と緊張が感じられます。これから相当長い間、日本ではヒゲの考えられないといえます。
2025年現在、改めてこの文献を読み返してみるそもそも日本人てヒゲ好きですよね!僕古事記の神話が好きなんですけど男の神様ってほぼヒゲ男。昭和から徐々にヒゲ男が圧倒的に少なくなる中でもここ15年くらい前からですかね、野球のイチロー選手、サッカーの中田選手などのヒゲの影響で増えてきて昔はサラリーマンではタブーとされてきたヒゲがOKの企業も増えてきました。
実際に僕もヒゲを生やしております(最近はたまにです)
以前カミソリメーカーが直近のヒゲの割合を調査したのですが、これだけヒゲ人口が増えたと思っても未だ何%という少数・・・(すいません、当たり前ですが公表できず。)
それでも昔に比べれば増えてはおります、はい。
そして今、メンズスキンケアの到来です!
韓流の影響もあるでしょう、本当にメンズがキレイなツルツル肌。
若年層だけでなく40、50代と幅広く肌ケアをしている方が増えております。
この状況をみると過去の文献は合っていますね
歴史に史実あり!
今回は日本人とヒゲでした、次回は
2、ヒゲをのばす男性はこれから増えるでしょうか。
です。
上記文献はカミソリ倶楽部に帰属しています
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